• 2019年度

西富士道路 集中工事について

株式会社 石井組 望月 秀人

1.はじめに

国道139号「西富士道路」は、富士・富士宮地域の南北交通を担う主要幹線道路で、平成24年4月の無料化及び新東名高速道路へのアクセス道路として、平成27年の交通量データでは、無料化前と比較すると約2倍の5万台となっています。大型車の利用が約10倍と非常に大きく増加していることから大型車対応の舗装とするため、一般的な幹線道路における舗装修繕(10cm)と異なり、路盤を含む27cmの補修が計画的に発注されています。これまで、西富士道路において舗装補修・道路清掃・除草・各種点検等の作業に対して、年間を通じて長期間の工事による規制が必要でした。従来夜間の規制にて実施していた舗装補修を、今回試行的に昼夜連続規制での作業とし、道路の清掃・除草・各種点検等を合わせて集中工事として実施することで、年間の工事規制の短縮を図る工事であり、本工事は、富士国道維持出張所管内 (富士市・富士宮市、西富士道路 下り:6.5kp~8.8kp)の他工事規制帯設置を含む、舗装修繕工事です。

位置図

2.工事概要

工事名
平成29年度 西富士道路舗装修繕工事
工事場所
富士国道維持出張所管内 (西富士道路 下り:7.54kp~8.62kp)
工期
平成30年3月30日~平成30年10月30日 ※実施施工日5月14日~6月1日
発注者
国土交通省 中部地方整備局 静岡国道事務所管理第二課 富士国道維持出張所
工事内容
当初→夜間舗装修繕工事 施工延長=700m 施工面積=2520m2
変更→終日(24時間)舗装修繕工事 施工延長=953m 施工面積=3736m2
変更→集中工事範囲の規制帯設置 最大2.3km(富士市久沢6.5kp~富士宮市小泉8.8kp)
変更→保安施設費(規制資材費)

3.工事施工方法

西富士道路集中工事 1週間作業表(他業者分含む)

【当初施工】 夜間(21:00~6:00)1/2規制 ※昼間開放

フロー図 1

【変更施工】 終日(24時間)1/2規制

フロー図 2

※施工区分を3工区に分け、1工区3日間(区画線施工含まない)で完了する工程調整を行い、1日雨天休工でも土日は規制開放となるようにした。

【当初施工】 夜間(21:00~6:00)1/2規制 ※昼間開放  《18日間》

図-1

【変更施工】 終日(24時間)1/2規制 《9日間》

図-2

【変更保安施設(規制資材費)】

規制区間及び近傍に「横断幕」・「お知らせ看板」を設置し事前周知を行いました。

位置図

4.効果《舗装修繕工事》

①工事実施施工日数の短縮

終日(24時間)で作業を行うことで、トータル工事日数の短縮が図られた。18日間→9日間 約9日間の短縮

②舗装修繕の生産性の向上

同コストでの修繕面積の増加が図られた。今回対象範囲での実施面積当初施工(従来) 約2500m2→変更施工(終日24時間)約3700m2  約1.5倍 増加

5.今回対象範囲でのメリット・デメリット

メリット
①協力業者の閑散期で在るため、調整が取りやすい。
②舗装工事において、もっとも騒音のでる切削作業が、昼施工で行えたため、騒音に対する苦情が減少する。
③昼もしくは、夜が天候不良でも、どちらかの天候が良好であれば、施工可能であるため工程の遅延が減少する。
④工程に遅延が生じても、日々規制開放を行わないため、次工程での調整ができる。
⑤工期短縮になり、他工事への人員配置が早期可能となる。(受注者側)
デメリット
①今回3月30日からの工期であったため、5月中旬からの本施工を着手するには、準備期間が短かった。
②短期間の人員の増員が必要となる。(受注者側:期間中 昼2名 夜2名 計4名配置)

6.おわりに

本工事においては、発注者様の事前のご準備、ご尽力により無駄のない動きができ、短期間で施工に至ることができました。また協力会社様におきましても急な発注にも関わらず、調整していただきました。おかげさまで、無事故・無災害で工事を完成する事が出来ました。厚く御礼申し上げます。