• 平成29年度

(一)舞阪竜洋線舗装修繕工事におけるQRPの施工について

西遠建設 株式会社  犬塚 成志

1.はじめに

本工事は、浜松市西区舞阪と磐田市掛塚を結ぶ、一般県道舞阪竜洋線の舗装打ち替え工事である。
対象区間である浜松市南区下江町は浜松市街と国道150号の間にあたり、交通量は年々増加傾向にある。また、大型車の通行も増加し、路面の傷みも激しく補修も頻繁となり、横断構造物の周辺、地下埋設(上下水道・NTT)位置での平坦性の低下や、地盤の弱いところなどクラックが多く発生している為、舗装修繕が必要であった。

2.工事概要

工事名
平成27年度防災・安全交付金(県・舗装修繕)事業
     (一)舞阪竜洋線舗装修繕工事
工事箇所
浜松市南区下江町地内
工期
H28.1.27~H28.5.31
発注者
浜松市役所 土木部 南土木整備事務所
工事内容
施工延長 L=320m
路面切削工 A=2060㎡(t=35㎝)
上層路盤工 再生瀝青安定処理工    A=2060㎡(t=10㎝)
上層路盤工 再生大粒径As       A=2060㎡(t=20㎝)
表層工   密粒度As(20)改質Ⅱ型 A=2060㎡(t= 5㎝)

設計条件

3.問題点

・フィニッシャー等がハンドホールやマンホールを跨げないことなどにより切下げが必要である。
・規制時間内(20:00~6:00)で 路面切削~瀝青安定処理~再生大粒径As~すりつけ を行い道路開放する必要がある。
・初期わだちの発生が懸念される為、開放温度の確保が必要である。(大粒径As 70℃以下)

4.対策

・事前にハンドホール等の切下げを行い、周辺の既設Asを道路センターまで撤去、砕石にて埋戻し、仮復旧を行った。(昼間作業)
・承諾にて舗装構成の変更

・再生大粒径As(14cm×2層)の転圧完了を4:00に設定し、タイムテーブルを作成。
・中温化合材の使用。
・強制冷却装置付転圧機械の使用。
・表層施工前のわだちの測量。

5.実施結果について

事前にNTTハンドホール3箇所、下水道マンホール9箇所の切下げを行ったが、切削深さ(t=33㎝)まで下げれない箇所が多々あり、日々の施工範囲が制約(延長L=320m、14分割、1日当たり45m)されることになりましたが、一方で再生大粒径Asの転圧完了時間がタイムスケジュールより早めに施工することができ、道路開放時間まで強制冷却することが出来ました。(開放温度70℃以下)
 わだち量の調査については、舗設後及び、表層施工前に実施し最大値が3㎜であった為、良好である。
 出来形管理・品質管理結果

6.おわりに

今回は、下水道マンホール等で日々の施工範囲が制約されるなかでの工事でした。タイムスケジュールどおりに施工が完了し、良品質の舗装工事が出来ました。施工後1年経過していますが、わだち掘れ等無く平坦性も良好です。
最後に本工事に関わった関係者の皆様に厚く御礼を申しあげます。今後も今回の経験を生かし舗装工事を進めていきたいと思います。