小林建設株式会社 御殿場営業所 望月浩憲
1.はじめに
本工事は、御殿場駅前と国道138号を結ぶ幹線道路で利用者が多く、商業施設や住宅が近接し車道・歩道が狭く旧構造の道路で舗装の劣化によるクラック・ポットホール・わだち掘れ・水たまりが随所に見られるために行う舗装補修工事である。
2.工事概要
- 工事名
- 平成26年度 市道0216号線舗装補修工事
- 工事箇所
- 御殿場市東田中・二枚橋地内
- 発注者
- 御殿場市役所 管理維持課
- 工事内容
- 施工延長L=260m:平均幅員5.2m:舗装版撤去・路上再生路盤工・基層工・表層工A=1380㎡:路面排水工N=44箇所
3.設計照査・測量結果
施工に先立ち現地測量を実施し縦横断を計画した結果、縦断勾配最低値が0.05%、現場計画縦断勾配の8割近くが1%未満となり、横断勾配で雨水等を端部排水処理する必要があったが既設街渠桝高さが整合せず、計画横断勾配が0%~5.3%と安定しない事が判明した。
4.路面排水設備の検討
新規路面排水設備の条件は、以下のとおりとする。
・安定した縦横断勾配を計画することができる。
・施工中、歩車道を日々解放できる設備とすること。
・完成後、維持管理が軽減される設備とすること。
5.提案
・街渠桝を撤去し路面排水工を設置することで、雨水流入口のクリアランスが10㎝・15㎝確保できるため横断勾配を2%で計画をすることができる。
・街渠桝撤去後、仮舗装を施工し車道を日々解放できる。
・既設水路にアンカー設置、ボルトを介し緊結、既設グレーチング枠と溶接し安定させることができ歩道も日々解放できる。
・施工中に降雨があっても、全箇所ではないが基層施工時の雨水放流が可能である。
・雨水流入口を5㎝~10㎝程度確保し直接水路へ高い位置から放流するため、ゴミの詰まり等は、街渠桝より軽減されると思われる。
6.結果
街渠桝を撤去し路面排水設備に変更したことにより、施工中均一な敷き均し締固めが可能となり平坦性もよく道路幅員が広く感じられ縦横断勾配も修正でき、路面の排水を良好に保ち円滑な交通を確保することができた。