本年は講演会開催
本年の三団体技術者交流会は、静岡県道路舗装協会が幹事団体で浜松市地域情報センターにて9月16日にCPDSの対象研修として開催され、本年は講演というかたちをとり、2名の講師の方々にお願いして開催しました。参加人数は静岡県職員4名、浜松市職員9名、合材協会会員33名、砕石業協同組合21名、舗装協会会員70名、合計137名が出席しました。
第1講は国土交通省中部地方整備局企画部技術調整管理官の尾中宗久講師による「東日本大震災を踏まえた中部地方の防災対策について」と「平成23年度請負工事に関する入札契約手続き等の改訂」について、第2講はNPO法人都市環境研究会会長(日本大学名誉教授)三浦裕二講師による「建設リサイクルの現状と課題」特定建設資材(再生骨材)に関する内容で開催しました。
第1講の尾中宗久講師からは、構造物の耐震対策と効果の説明がありました。そして、工事総合評価運用ガイドラインの改定箇所、設計成果の品質向上の取り組み、また、工事事故防止の重点対策、事故例の解説がありました。工事進捗の阻害要因のうち「設計図書の不備」が1位で全体46%で、原則全ての設計業務にて改善策の運用の方針について話されました。
第2講の三浦裕二講師からは、主催者側から三団体が抱えている課題を提示させていただき、その内容について説明がなされました。特に環境問題においては江戸時代の循環型社会と現代社会の対比の中で再考すべき点が多いことを学び、またアスファルト舗装の品質、耐久性に関しては長寿命化などの方向性について語られ、舗装3団体が今後の行政施策に適切に答えていくために参考になりました。そして地震発生の際の瓦礫処理やリサイクル材の活用など法整備にからむ問題などにも触れて、官民挙げて取り組むべき課題が山積しているとの問題提起等もされていました。
両講師の講演は3団体として大変中身の充実した交流会となりました。