28プラントでクロスチェックを実施
毎年クロスチェック試験を実施するにあたり、何か新しいことを取り入れてますが、今年度の書類審査時には下記の2点を軸としてヒヤリングを実施しました。
- アスファルト混合物についてのSDS(Safety Date Sheet)の各プラントの対応(作成)状況
- 日常管理試験データ処理の統計的手法についての実施状況
SDSについては一昨年(平成26年)近畿地方で発生した問題について、労働基準監督署からの是正勧告を受けて、日本アスファルト合材協会主体での全国的な実施項目であり、静岡県内の28プラント中、約80%にあたる22プラントが対応済であり、未対応の6プラントについても準備中等の作成過程であることが確認できましたが、次年度再度確認をすることにします。
統計的手法については、県内技術委員対象として平成27年1月に実施した「技術研修会」を受けてのフォローアップとして行ってみました。これまでの書類審査で見えていた、プラント間での相違のあった試験結果の最終的なまとめ方の違いをなくすために行ったものですが、これについてもほとんどプラントに同調していただくことができ、まだまだデータ個数が少ないプラントも少なくない状況ですが、近い将来県内28プラントを「同じ物差し」で比較できるものとなり、その結果をこの冊子に掲載できることと信じて疑いません。
現在実施している項目は合材(製品)に関するものが主となりますが、標準偏差の経年変化を調べることにより試験精度の変動を確認することができ、また入荷材料(原材料)にまで展開させその結果を配合設計に反映させることにより、必然的に、より精度の高い配合設計となることが考えられ、結果最終的に合材に好影響を及ぼし、より良い製品になると考えております。
(静岡県アスファルト合材協会 技術委員長加茂研司氏報 告書より)