28プラントでクロスチェックを実施
本年度のクロスチェックは、10月30日から12月6日の期間において、20日間の工程で実施しました。
毎年の書類審査を実施するにあたり、チェックシート中にある「工場責任者ならびに品質管理担当者へのヒアリング」のテーマを決めて実施してまいりましたが、本年度はそれに付加する形で、チェックシートの一部改定とスムーズかつ公正な審査が進行できるように工夫を行いました。チェックシートについては、審査開始時に審査対象工場の概要説明およびアピールポイントを披露していただくページを追加しました。
また、前回までは審査員の違いによる審査内容に整合が取れない場合もありましたので、審査の公平性を考慮し、その様な事態を避ける為に審査進行マニュアルを作成することにしました。
工場の概要説明とアピールをしていただくことで、審査対象工場の構成会社・敷地面積・年間出荷量等のアウトラインが分かり、立ち会いをしていただいた方々に審査の進行上の一助となったと思います。
審査進行マニュアルについては、審査員のキャリアの違いによる聞き取り内容に深浅があることが従前より見受けられ、マニュアルの作成により一定の改善効果があったものと考えていますが、今後も試験員個人としての自己研鑽も併せてしていただくよう願うところであります。
一方、主となる「工場責任者ならびに品管担当者へのヒアリング」における本年度のテーマは、リスクアセスメント(RA)の実施状況と、昨年度より手掛けている、品質管理試験結果の社内規格値の設定・適用についての2点について実施しました。
RAについては、アスファルトについてはもとより、他の化学物質について実施している工場、さらには多数の作業についての作業手順書に基づいてRAを実施されている工場も見受けられ、特に問題のある工場は無かったと思われます。
品質管理における社内規格値の設定については、昨年度まで社内規格値が未設定の工場もありましたが、今年度はその様な工場は無く、以前から設定してあった工場は継続して実施しているようで、これにより書類審査時での活用、または他団体等の第三者が見たときに、大変判断しやすいものになったと考えられ、今まで以上に事前審査制度に近づけたものと確信しております。
また、本年度も昨年度同様、書類審査関係では、作業標準・教育訓練・作業打合せ等を記録した帳票類、ならびに製造工程・品質管理関係等の帳票類についても大きな問題のある工場も無く、立会試験結果についても試験値の立会時と自社試験との差があるところが若干は見られましたが、いずれも設定した社内規格値の範囲内であり、全体的に良好であるという印象でありました。
最後に、本年度もクロスチェック試験を実施するにあたり、静岡県道路保全課の皆様をはじめとして、静岡市技術政策課・浜松市技術監理課の両政令市の皆様、ならびに静岡県道路舗装協会・静岡県砕石業協同組合の多くの方々に、貴重なお時間を割いてご参加いただき、ご意見とご指導を賜りましたことに、改めてお礼を申し上げまして纏めとさせていただきます。