技術発表会

平成20年度

古路木浩氏の「QRP工法」が最優秀に

本年度の技術発表会が平成20年7月7日静岡商工会議所で開催された。発注官庁職員や合材協会員、砕石業協同組合員を含め196名が参加し、熱心に聴講した。

開会に際し、竹村会長からは「技術の研さん・習得・進化は舗装に関わる技術者の責務である」「発表会が実りあるものになることに期待する」「協会活動の社会的評価は技術力を有する集団による活動で評価される」等を発言しつつ、今後の抱負を述べた。

静岡県技術管理室長大瀧斉氏からは「土木施設の長寿命化への取り組みや環境配慮型舗装の開発など、舗装を取り巻く環境が大きく変化している中、舗装技術に関しても今後益々その技術力が重要となる。」「高度な技術力を駆使し、良質な舗装を提供してもらいたい」との激励の挨拶をいただき、直ちに発表会を開始した。発表終了後、内田審査委員長より審査委員会報告があり、全体講評及び最優秀論文が発表され、古路木浩氏(小林建設㈱)「QRP工法(急速締固め)の施工について」が最優秀に選ばれた。

内田審査委員長の全体講評では、「各発表とも課題は時宜を得た適切なものであった、発表態度・方法に工夫を要するものが見受けられた、最優秀者は僅差で決定した、厳しい条件下での失敗談を含む技術的な工夫・克服報告もほしい、今後も多岐にわたる技術発表を望む。」等の報告があり、会長の意見とも併せ、これからの技術発表会を益々充実させていくよう要望があった。

QRP(急速締固め)工法とは、As混合物に大粒径の粗骨材を使用することで、シックリフトでの締固め時においても過度なニーディング現象を起こさずに所定の締固め度を得ることができ、このため混合温度の設定を低くすることが可能で、舗設現場では早期に交通開放できる利点がある。QRP(急速締固め)工法については、発注官庁職員も今後の採用に向けて、熱心に聴講していた。

参加者に募ったアンケート調査からは今後の発表会に向けた多数の意見・要望が寄せられ、今後の改善に向け技術委員会で検討されている。

発表論文

「(国)473号道路改良地域高規格工事における橋面舗装工について」
町田 弘幸 ㈱アキヤマ
「平成18年度(国)473号舗装補修(性能規定)について」
鈴木 正憲 共和建設㈱
「QRP工法(急速締固め)の施工について」
古路 木浩 小林建設㈱
「加熱薄層舗装工事の施工について」
山下 紀彦 土屋建設㈱
「仮設道路の舗装構成検討について」
加藤 保美 中村建設㈱

審査員

静岡県建設部建設支援局技術管理室長
大瀧 斉様
静岡県建設部建設支援局工事検査室長
髙木 延様
静岡県建設部道路局道路保全室長
日吉 敬郎様
静岡市建設局土木部技術監理課長
杉本 芳昭様
静岡市建設局道路部参与兼道路保全課長
山本 吉郎様
浜松市土木部参事(道路保全課)
鈴木 喜久夫様
浜松市土木部参事兼技術管理担当課長
清水 信行様
静岡県道路舗装協会会長
竹村 寧
静岡県道路舗装協会副会長
臼井 良太
静岡県道路舗装協会副会長
村木 淳一
静岡県道路舗装協会常任相談役
内田 弘(審査委員長)
静岡県道路舗装協会技術委員長
八木 章之